夜の診察室

 

こんばんは。

今夜のひとり映画は「夜の診察室」(1971)です。

主演を務めるのは、現在も現役で大活躍されている女優、松坂慶子。

この方も本当に美しい女優さんですよね。

当初主演の予定だった渥美マリの降板により、松坂慶子が代役に抜擢されたというこの作品が、彼女の映画初主演作であり、大映時代唯一の主演作でもあります。

その後松竹へ移籍し看板女優となった松坂慶子は、1980年代には、深作欣二監督の「蒲田行進曲」(1982)など数多くの作品に出演し、日本を代表するトップ女優となりました。

この作品では、当時まだ19歳だった松坂さんの若く可愛らしいお姿にご注目下さい。

それから相手役の峰岸隆之介(峰岸徹)の方も、これまたびっくりするほどハンサムなんです。

若いってすばらしいですね。

それでは作品情報をどうぞ。

 

 

作品情報

短大で心理学を専攻する梢は、父の性相談室を手伝いながら、相談室にやってきたセックスレスに悩む主婦や、夫の嫉妬深さに悩む主婦の話を聞く。梢は、ふとしたことから自称ポルノ作家の榊に出会い、彼に惹かれていく。梢は彼に自分の体験と偽って患者の話を聞かせるが…。

「Oricon」データベースより

出演■松坂 慶子

峰岸 隆之介

高橋 昌也

長谷川 待子

真山 知子

監督■帯盛 迪彦

脚本■長谷川 公之

1971年9月4日公開 85分

 

 

感想・レビュー

★★★☆☆ 3

この映画は「性」をテーマにしたセクシャル・コメディなんですが、ロマンポルノ的濡れ場はなく、むしろ全体を通して非常にチャーミングな映画でした。少女マンガのようなかわいらしいストーリーと、梢(松坂慶子)をはじめとする女性陣のキュートなファッションにご注目下さい!

榊との出会い

精神分析博士の父(高橋昌也)のクリニックでは、性の悩みを抱えた客のカウンセリングを行い、大学生の梢(松坂慶子)はその手伝いをしていた。ある時、セックスレスに悩む妻(真山知子)の悩みを解決すべく、彼女の夫を尾行していた梢は、夫と一緒にいた若い男、榊(峰岸隆之介)と出会う。榊がプレイボーイとして名高いポルノ作家と知った梢は、クリニックで聞いた客の性の悩みを、自分の話として榊に話す。

セックスレスに悩む妻がなかなかおもしろいですし、ファッションやメイクもこの時代らしくて素敵です。そして、プレイボーイ榊に対抗してか、男性経験豊富な口ぶりで得意げに話す梢がすごく可愛らしいです。

気になる存在

セックスレス夫婦の悩みが解決すると、次は束縛夫に悩まされる妻がクリニックを訪れ、その調査中、梢は再び榊と出くわす。徐々に榊を意識し始める梢だったが、プレイボーイの考えている事が気になり、父に精神学的にどうかとそれとなく尋ねると、父とクリニックの助手は、梢の質問を深読みし、勘違いしてしまう。

気になる榊に対し、プレイガールを演じてアプローチするってなかなかやりますよね。それから、ところどころで入る榊の妄想に登場する梢のコスプレ姿が、これまたたまらなくかわいいです。父である博士のプレイボーイ論もいいですよね。復讐心によるドンファンタイプと、満たされないカサノヴァタイプ。なるほど勉強になりました。

お互いの気持ちを知り

榊に告白された梢は、榊に本当の事を話し抱き合う。ところが突然榊の様子がおかしくなり、傷ついた梢がクリニックで泣いていると、そこへ榊が現れて…。

やっとお互い素直になったと思いきやもうひと騒動です。しかし、クリニックの助手による深読みのおかげで最高のオチがつきました。

 

 

ひとりごと

「性」がテーマのセクシャルコメディと聞くと、正直中身のないつまらない映画を想像しますが、なかなかどうしてストーリーも小ネタもおもしろく、何よりチャーミングで微笑ましい小品だと思います。

エロシーンを求めて観られた男性には少々残念かと思われますが、松坂慶子さんのキュートなお姿が拝めるだけでも十分観る価値はあります。しかし、どちらかと言えば女性におすすめの映画です。

そして久しぶりに観ましたけど、やはり峰岸徹さんはカッコ良かったです。

それでは今夜はこの辺で。

おやすみなさい。

 

 

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