『赤と青のブルース』(1961) 美しきマリー・ラフォレよ永遠に

 

マリー・ラフォレさんがお亡くなりになったそうです。

大きな大きな美しい瞳と完璧な鼻、そして何とも可愛らしい口元が印象的な女性でしたが、ちょうどこの夏、彼女の初主演作『赤と青のブルース』(Saint Tropez Blues 1961)という映画を観ました。

大胆なショート・カットに清楚なドレス、赤いトランクと白いオープンカー。

当時20歳そこそこの、眩いばかりの輝きを放つ彼女が、これらを纏い、フィルムの中で歌い踊りちょっぴり泣いて、そしてとびきりチャーミングな笑顔を見せてくれる。

映画にとってこんなにすばらしいことはありません。

 

 

赤と青のブルー(Saint Tropez Blues 1961)

 

『赤と青のブルース』がどんな映画かと言いますと、所謂ひと夏の恋物語と言いますか、ラブコメディという感じでして、お堅い女の子が幼なじみの男の子に誘われサントロペへとバカンスへ繰り出し、あらゆる男たちの誘惑からひたすら処女を守り抜くというお話しで、最後に残るのは…もうお判りですね、そう、幼なじみの彼だったという、少女漫画のようではありますが、とても可愛らしい映画です。

ラフォレさんは、まだまだ子供染みた所のあるおきゃんな女の子という役どころで、『太陽がいっぱい』では見られなかったユーモラスな演技にも挑戦していたりと、ともかくおちゃめでチャーミングで若くすばらしく美しい女の子なんです。

それから彼女は歌手でもあり、この映画ではギターで弾き語りをするシーンもあるのですが、レコードに録音された『サントロペブルース』とはちょっと違うバージョンになっているのも、ファンにとっては嬉しいところ。

また、ジャズ・ファンにとっては、ジャズの流れる映画として記憶に留めておくべき作品でもありますが、私にとって忘れてならないのが、大好きなステファーヌ・オードランさんが出演されていることで、ボンクラな絵描きと暮らす女という、いつもに増してナイスな役どころで、その圧倒的な存在感を見せつけています。

さて、フランス映画などを観ていますと、ちょくちょく出てくる『サントロペ(Saint-Tropez)』という地名なんですが、この映画でパリからサントロペへと出かけた二人がたどり着くまでの様子を見ていて、「ずいぶん遠そうだな」と感じちょっと調べてみたのです。

そうしましたら、何と距離にして876.8キロ!日本に置き換えてみると、東京から広島の外れくらいまでの距離なのです。箱根や熱海や軽井沢へ行くのとは訳が違います。しかも(ママの)車で(勝手に)行っちゃうんですから。全くフランス人はバカンスを楽しむためならどこまででも行くんだなと、感心したと共に、この長い距離を二人で出かけようと思えた時点で、幼なじみに軍配が上がっていたのでは?と、ふと思ったのでした。

マリー・ラフォレさんおつかれさまでした。

彼女の美しき笑顔よ永遠に。

 

 

 

2件のフィードバック

  1. シネフィルkt より:

    こんにちは。いつも楽しみに拝見しています。
    マリー・ラフォレさんの逝去、本当に残念です。
    ちょうど最近映画を観たところなので、尚更美しかった記憶と歌声が耳に残っています。
    それにしても去年からフランシス・レイ、アニエス・ヴァルダ、ミシェル・ルグラン、ベルナルド・ベルトルッチ、ジョアン・ジルベルトら映画界の巨星の逝去が相次ぎ、昔の映画を見知っている世代からすると淋しい限りです。

    • yukico より:

      シネフィルkt さま
      こんばんは^_^
      いつもありがとうございます!
      ほんとについ最近この映画を観たばかりで、ラフォレさんの訃報を聞き何とも切なくなりました。赤と青のブルースは忘れられない映画になりそうです。

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